2017年10月2日 Posted by 編集部
「ヴェルファイア」はトヨタの主力大型ミニバンの人気モデルです。同じくトヨタの人気大型ミニバン「アルファード」と並んで人気の双璧となっており、その上質な乗り心地や高級感のある内装、バリエーションの豊富さで、車好きからファミリー世代にいたるまで幅広い層のドライバーに高く評価されています。中古市場でもなかなか値段が下がらないことでも有名で、買取市場でも需要が高いモデルです。
ヴェルファイアは非常にグレードの種類が多いため、分類方法について整理しておいた方が購入や買取の際に役立ちます。まずガソリンエンジンタイプとハイブリッドタイプに分類できます。ガソリンエンジンタイプはさらに2493ccと3456ccの2系統に分かれます。そして、これらのエンジンの種類ごとに、最高級の内装を備えたExecutive Lounge、エアログレードのZシリーズ(ZG、ZA、Zなど)、上位グレードのVシリーズ、ベースグレードであるXシリーズに分類されます。XシリーズとExecutive Loungeは価格差が新車スペックで400万円ほどありますが、ヴェルファイアは安全性や燃費といった基本性能に関してはグレードごとに大きな違いはないので、内装やシートデザイン、スライドドアなどの面を考慮して一番使いやすいタイプのグレードを選択すれば問題ありません。
ヴェルファイアのガソリンエンジンタイプについて見ていきましょう。まず3456ccの方の燃費ですが、スペック上は9.5km/Lですが、実際に重量を乗せた場合は5km/L程度まで燃費効率が下がる傾向にあります。ただ2493ccの方でもカタログスペック上は11.6km/Lですので、この2つのエンジンタイプでそれほどの燃費効率の差が生じるとは考えにくいです。さらに大型ミニバンという車種の性質上、わずかな燃費効率の差よりもパワー差のほうが影響は大きいものと考えられます。3456ccは最大280馬力というパワーを発揮できるので、かなりの重量があってもストレスを感じることなく走行できます。 人気グレードになっているのはVシリーズとZシリーズ。ヴェルファイアはVシリーズ以上では両側にパワースライドドアが装備されているので、Vシリーズ以上のグレードでは内装や細かなオプションの他に大きな差はありません。そのため価格帯も手ごろで総合的な機能性に優れたVシリーズ、Zシリーズが最も人気のあるグレードになっています。
ハイブリッドタイプの方はすべてのグレードでエンジンが共通になります。燃費効率も18.4km/Lとさすがにガソリンタイプと比べても差が大きく、それほどパワー不足感もないので走行距離の長いユーザーにはオススメのモデルです。価格は同グレードのガソリンエンジンタイプと比べると100万円前後高くなり、ベースモデルのXシリーズでも新車価格は400万円以上の値段です。 ハイブリッドエンジンのグレードの種類は豊富にそろっていますが、内装や各種の細かなオプションの違いがある程度で、車の機能自体にグレードごとに大きな差はありません。ただ注意しておきたいのはシート制御の機能。Vシリーズ以上ではシート制御がパワースライド式になるため、シートアレンジの機械が多いユーザーにはVシリーズ以上のグレードがオススメです。ヴェルファイアはデザイン重視で購入するユーザーが多いため、一番人気になっているのはエアロタイプのZシリーズ。なかでもZRエディションは室内装備と価格帯のバランスの良さから人気グレードとして各市場で取引されているようです。
ヴェルファイアは大型ミニバンとしての機能性の高さと高級感のある内装やグレードの豊富さなどから、新車、中古車を問わず非常に人気があります。そのためトヨタはかなり積極的に新車を生産しているようで、各ディーラー側が供給量を上回る台数を在庫として抱え込んでいるという事情があります。そのためこうした在庫が「未使用車」として中古市場に出回ることがあり、全体的に中古市場でも高価格で取引される傾向があります。 ガソリンエンジンタイプ、ハイブリッドエンジンタイプとどちらも人気があり、グレードごとの機能性やスペック差もそれほど大きくはないため、内装や見た目の良さで人気グレードが決まってくるのが特徴です。特に人気グレードになっているのはZシリーズ。ZシリーズはZR、ZA、Z、ZG EDITION、ZA EDITIONに分けられていますが、なかでもZA EDITION GOLDEN AGEはZG EDITIONとほぼ同スペックでありながら25万円ほど低価格で、総合的なコストパフォーマンスという点からもヴェルファイアの全グレードの中でも最もバランスのとれた人気グレードと言えるでしょう。
以上のようにトヨタの人気大型ミニバンであるヴェルファイアは、かなり多くのグレード分類のされた車種です。大きな性能差はエンジンスペックやシート制御の機能性といった点以外にはそれほど差はありません。したがって求める価格帯やパワー、デザインなどのなかから最も優先したい基準をしっかり決めて、グレードを選ぶことが大切です。また中古車市場において人気のグレードは?という観点も必要かもしれません。どのグレードが人気で、高額で売却しやすいのか、など調査をしてから購入するのがおすすめです。